13服目:チェシャグブルー チェ青 レビュー
今やハーフスワレの代表格と言っても過言ではない、『チェ シャグ ブルー』通称『チェ青』
今日はこちらをレビューします。
個人的にはスワレ系の中で、私のお気に入りハイタバコDFと1~2を争う好みのシャグです。
先に結論から申しますと、ハマる人にはハマる『吸う人を選ぶシャグ』だと思います。
特にスワレ初心者の方には、まずはマックバーレンハーフスワレやバリシャグ、ドラム辺りから始めた方が馴染みやすいかと思います。
♛ che shag blue ♛
About
パッケージはスワレといえばのブルーが基調で、そこにチェ共通デザイン、星のついたベレー帽を被るキューバの革命家『エルネスト・ゲバラ(Ernesto Guevara)』の肖像が赤で描かれています。
ちなみに『チェ・ゲバラ(che guevara)』とは彼の愛称だそう。
名といい、デザインといい、何故この人物がモチーフにされているかは
ブレンドで使う葉タバコに、キューバ産バーレーを使用していることから、キューバの英雄であるチェゲバラを冠したそう。
また、後述でも紹介する巻紙にも、彼を前面に押し出したデザインで統一されています。
cheを調べる為に検索していると
※ ポーランドではこのデザインを理由に、2012年「全体主義を扇動」と抗議の声が上がり、法的措置に乗り出している。
との情報を見かけました。
その後の記載が無いので、まだ結果は出ていないのでしょうか?
輸入販売元の秋山産業HPにて、商品説明には
チェ・シャグ・ブルーは、ヨーロッパ伝統のブレンドを基本にし、ファイアキュアード原料を主体に、コクのある深い味わいの手巻たばこです。
と記載されています。
様々な種類の葉タバコを使い、生地を生かしながら加香する為にバランスの取れた喫味となる。イングリッシュとアメリカンの中間といったところ。
ファイアキュアードとは…
葉タバコを、密閉された室内にて香りの良い木で燻し、火力乾燥させたもの。煙草の燻製の様なもので、スモーキーで鰹節に似た独特な芳香が特徴。
ブレンドは各種比率を変えていると思いますが
シリーズ全て共通か、基本的な情報で使われている葉タバコは
バーレー・バージニア・オリエント・メリーランド
ちなみに、以前は完全無添加だったそうですが、現在は保湿剤を使用しているみたいです。
※広めで充分な手巻きスペース
付属ペーパーはRebelというブリーチスローバーニング50枚。
付属ペーパーに限らず、販売されている平均的なスローバーニングの中でも極薄です。
前々から、チェの付属ペーパーはかなりイケてると聞いていましたが、なるほど。
これは別途買いたくなるのも頷けます。
念入りに調べてはみたのですが公式のHPは見つけられず、残念ながら詳細はわかりませんでした。
…パッケージに書かれているのはスペイン語で
Rebel:反逆者・反抗者・(反乱/抵抗/反発)す
る
El sabor de la libertad:自由の味
まさに冒頭で書きました『チェゲバラ』推し押しですね。
追記…変わらずスローバーニング紙なものの、現在は付属ペーパーに変更があった様で、付属された巻紙が判明次第追って記載致します。
チェシャグブルーはグラム単価が約25円と安く、かつ付属ペーパーも良質な事から非常にコスパに優れています。
※ 彼を知らない方の為に
【革命家チェ・ゲバラ】
大学を卒業後、大統領ペロンの独裁を逃れてアルゼンチンを脱出。
南米諸国で医療活動に従事しながら、ゲバラは、グアテマラ革命に参加。敗北してメキシコに亡命したところで、カストロに出会った。カストロは、キューバの親米独裁政権バティスタ打倒を計画していた。ゲバラは軍事訓練を受けた後、ゲリラ戦を展開。人心をつかんで、バティスタを倒した(キューバ革命)。
カストロ首相のもとで、ゲバラは国立銀行総裁、工業相に就き、社会主義国家建設に尽力した。国民的英雄となったゲバラは、第三世界の革命運動の連帯を目指し、ボリビアへ渡り、ゲリラ活動を行ったが、山中で政府軍に捕らえられ、射殺された。
喘息持ちであったが、葉巻がとても好きだった彼の残した言葉に「酒は飲まない、タバコを吸う。女を好きにならないくらいなら、男をやめる。」という、ついニヤっとしてしまう言葉があります。
※キューバの3ペソ紙幣(出典:紙幣資料館)
シャグの状態
最近思いました。
購入が冬な事もある為、外包装されていないスワレ系は乾燥気味が多分仕様。(そうだと思いたい)
チェ青も例に漏れずカサカサと乾燥気味でした。
スワレ系はそのままでも美味しいですが、少し加湿した方がスワレ特有の旨味が口内でジワ〜っと広がり、反面しっかり加湿するとマイルドになる事で癖が和らぎスワレらしさはボヤける気がします。
なので加湿度合いはお好みで。
追記…昨年の冬頃には付属ペーパーに変更があった様で、私が購入した物は今までのRebelだった事から古めの在庫だったと思われます。
【カット】
刻み幅は細く、少々縮れた短めのカット。
乾燥から短くなってしまったことも考えられるが、粉シャグは少なかった為に仕様だと思われる。
ブレンドの際はわざわざカットせずとも、ちょうど良い長さに思う。
茎やカットしきれていない葉は少なく、主脈の輪切りの様な物は少量混ざっています。
【色合い】
ベースはかなり暗い。黒に近いダークブラウンに、明るい葉が少量混じっています。
手持ちで残っているスワレ系のシャグと比べても一段と濃い焦げ茶です。
香り
開封すると、例によって鰹節の様な燻製の香りがブワッと漂います。そこに正露丸の様なピート香に似た香りが混じり、
キューバ産バーレー由来か、葉巻の様な土っぽい香りも僅かに感じられます。
鰹5:正露丸4:土1といったバランスです。
燻香の濃度がかなり強く、他のスワレともまた違う、複雑で独特な癖がある為に、まずこの時点でスワレが好きな方でも好みは別れると思います。
またハイタバコDFと似た、少し尖った香り(正露丸の様な香り)があり、チェ青の方が荒らさがあり、重たく二癖感じさせるバランスに思えました。
加えて、強い香りな為にポーチやバッグ等何かしらのツールへの匂い移りは避けられないので、パウチのままで持ち歩く方は前もって対策を考えておいた方が懸命です。ジップロック1枚では余裕で匂いが漏れ出すので力不足です。
仮に友人からこの匂いが漂ったら、内心「えっ???なにごと…臭っw」と普通に引きます。
喫味
✯✯使用ツール✯✯
ペーパー:Raw classic レギュラー
付属ペーパー:Rebel
フィルター:Smoking brown Slim 15mm
フィルター:Pure Slim 18mm
⚠あくまでも個人的な感想です。シャグの状態や体調、その他、香りや味の感じ方には、個人差があるとご理解ください。
シャグの時にも感じましたが、
ハイタバコダークファイアに似た方向性の香喫味だと思いました。
どちらも主張が強く、キャラクターは濃いですが、簡潔に説明すると
ハイタバコDF:香り/鰹2 正露丸8
チェ青を整えたような喫味・チェ青の上位互換と言った処・若干スパイシー・後味サッパリ・香り立ちはスワレ系の中でダントツ強い・旨味は濃厚だがタール等吸いごたえは意外と軽やか・ブレンド&常喫どちらも向いている・チェ青に比べコスパは少々劣る
どちらも濃厚な旨味を持ち、方向性が似ている為、文体では解りにくいかと思います。
どちらを選ぶかは好みになりますが、目立つ点をあげると、コスパで選ぶならチェ青でしょうか。
私は今のところブレンド用にハイタバコ、単体で吸っているのはチェ青という吸い方をしています。
何故かと聞かれれば
吸い比べれば違うけれど似ているこの2つを、私の好みとライフスタイルに馴染む吸い分けが、この形だったという曖昧なものです。
話しを戻しまして、チェ青の詳しいレビューをば…
ゆっくり吸うと━━
鰹節の様な芳香に、葉巻の様な膨らみのある香りが僅かに混じり、ピート香や正露丸に似たスパイシーな香りが伴った、豊潤でスモーキーな燻製香が口内や鼻腔を贅沢に満たします。
味わいは、肺喫煙だと一般的な辛口のシガレットの様でもあり、ともすると口腔喫煙では重厚で複雑に絡み合う旨味が垣間見えます。
吸う度に新たな一面を発見する、と言えばいいのでしょうか。
比較的苦味が強く、それを追いかける様にじんわりとした程よいバージニアの甘味。
辛味は加湿してもややあり、乾燥が進むと辛味が強くなる為、気になる方は加湿は好みのタイミングで。
雑味も価格相応といったところだが、全体的に見ると一体となり、上手く纏まっていて目立たない。
また舌の上で丸い塩気を伴い、奥深いコクと濃厚な旨味を持ちながらも、後味は程よい苦味や酸味がありスッキリと。
煙はザラっと少々粗く、バーレーが多くブレンドされている為か、喉にややグッときます。
しかしながら、肺喫煙しても苦しくなく、タール等の強さは体感10mg前後と丁度良い強さで軽やかです。
香り、コク、旨味、どれを見ても濃厚で非常に美味。
加えて、個性的ではあるがスパイシーでキレがあり、喫味が重過ぎない為に、満足度も高く常喫向きなシャグだと思いました。
たまに他レビューでは、価格や内容量の観点から、スワレ初心者におすすめされていますが…
個人的には、チェ青はスワレの中でも癖が強く、タイヤや正露丸に似た燻製の香りと、苦味ばかりに囚われ、旨味に気付く前に喫煙終了という、スワレ初心者はうまく吸えずに終る事態になり得るので、スワレを吸い慣れた上級者向けといった印象を持ちました。
またスワレ好きの方でも、好みは別れるかも知れません。
フィルターやペーパーの差異ですが、
私は嗅覚が敏感な為に、漂白されたノーマルフィルターやペーパーの塩素(ケミカルな部分)が気になってしまうので、上手くレビュー出来るか自信はありません。
それでもチェ青付属ペーパーは極薄で、味への影響は少ないかと思います。
また、チェ・シャグ シリーズとの相性を考えて計算し作られたペーパーなので、一般的にはどのペーパーよりも美味しく吸えるみたいです。
個人的には、辛味や癖がいくらかマイルドになったかな程度だったので、私の様な方はギゼブラウン等の若干厚めの無漂白スローバーニングが付属ペーパーに近い喫味を味わえると思います。
フィルターも同じ事が言えますが、辛味や雑味等、全体的に癖をマイルドにしたい方はノーマルフィルターの方がおすすめでしょう。
香りウケに関しては、言わずもがな。
悲しい事に、最高に悪いと言えるでしょう。
まとめ・感想
【評価分布…5点満点/2.5は普通or平均】
1⇢リピートはない、不味くて吸いきれず多分捨てる。/かなり少ない
2⇢吸えなくは無いが、好みでは無い。/ 平均よりやや少ない
2.5⇢普通 / 平均
3⇢美味しいので、期間を空けてまたリピートしてもいい。/平均よりやや強い
4⇢これよりベストな物が見つかる迄、リピートする位には気に入っている。/強い
5⇢かなり自分好みで常備or常喫決定/かなり強い
お気に入り度☆5/5
オススメ度☆5/5
初心者へのオススメ度(わかり易さや吸いやすさ、癖の少なさを考慮)☆1.5/5
甘味☆3.3/5
酸味☆2.8/5
コク☆4.5/5
苦味☆4/5
辛味☆2.8/5
クセ☆5/5
喫味の強さ☆4/5
ルームノート[周囲への香り]☆5/5
んんー、まじ旨いっ!これに尽きる。
チェ青が主張する、どのスワレとも異なるこの個性がクセになり、ため息が出る程たまりません。
じっとりと旨味が濃いながらも喫味は軽やかで、完成度が高いのにも関わらずコスパに優れている点は素晴らしい。
少々粗い喫味も、このブレンドだからこそプラスの特徴となり、まとまりが良い様に思います。
ただルームノートはかなり独特で、ひとたび下品とも取れる強さな為に、吸う場所にはより一層の配慮が必要となります。
当然吸った後は、自分が纏うこの香りが良い匂いとは言い難く、喫煙車でも乗る際は高確率で嫌われると思います。
そう言った点からも、吸う人を選ぶシャグだと思いました。
ちなみに、度数の高いお酒のお供に、味の濃い料理の後等に相性が良いでしょう。
決して、スイーツ等の甘い食べ物の後では無いと思います。
それでは、長くなりましたが
これにて『チェ・シャグ・ブルー』のレビューを終わりと致します。
皆さん、良い喫煙LIFEを〜(∩ˊᵕˋ∩)・*